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2003年4月28日(月) 産経新聞より

シックハウス症候群

都心部の小中学生  「疑い」新潟の2倍

東京都心部の小中学生の約7%にシックハウス症候群の疑いがあり、比較した新潟の約二倍に達するとの調査結果を二十七日、東京慈恵会医科大、昭和大のグループが福岡市であった日本小児科学会で発表した。

疫学調査は厚労省の研究班として実施された。

グループは昨年二月、東京都港区のほぼすべての公立小、中学校の児童・生徒約七千人と保護者にアンケートを送付。回答のあった約三千五百人について検討した。今年二月には新潟県津南町でも同様に実施。約九百人から回答を得た。

港区では、住宅の新・改築後、においに伴い頭痛や目がチカチカするなどの症状が出たり、もともとあった症状が悪化する「シックハウス症候群疑い例」に該当した児童・生徒が六十一人(約1.7%)。家族にも同様の症状がある「症候群疑い濃厚例」は十一人(約0.3%)だった。津南町では疑い例が約0.8%と低かった。

原因に壁や床のにおいを挙げる回答が多く、症状のある家庭の約70%で、過去五年以内に新・改築が行われていた。

疑い例には高い頻度でアレルギー症状もみられた。港区では、アレルギー性鼻炎のある児童・生徒が全体で約22%なのに対し、疑い例では約54%。アトピー性皮膚炎も全体の約18%に対し、疑い例は約38%と高率だった。

東京慈恵会医科大小児科も富川盛光助手は「一戸建てよりマンションなどの方が症状を起こしやすい傾向がある。アレルギー症状のある子は注意が必要」と話している。


2003年5月30日(金) 日本経済新聞より

校舎新増設で頭痛、吐き気

学校悩ます「シックハウス」

化学物質が原因で頭痛やはきけを引き起こす「シックハウス症候群」が、校舎の新設や改修工事を終えたばかりの学校関係者を悩ませている。教育改革の目玉として取り入れた授業の一部が延期になったり、生徒が廃校になった旧校舎へ"避難"を余儀なくされたりするなど事態は深刻。各校は「こまめに換気する」など対応に躍起だが、財政難もあって抜本的な解決策がなく、頭を痛めている。

都立世田谷泉高校は、三月中旬に耐震補強と改修工事を完了した実習棟の一部から、文部科学省が定めた環境基準の六倍強の揮発性有機化合物トルエンを検出。窓開けや業務用換気扇を使って換気に努めたものの二ヶ月たっても濃度が下がらないことから、都教委は当面実習棟の使用延期を決めた。

江東区の区立元加賀小学校でも耐震工事後に最大で基準値の三.六倍のトルエンが検出され、今月六日から全校生徒約三百五十人が昨年廃校になった小学校で学ぶ「異常事態」となっている。

同区は接着剤や塗料など室内工事に使われた製品の書類調査を実施。トルエンが含まれた資材の一部を特定した。区はさらに現場を直接調べて原因究明を急ぐ方針だが、担当者の一人は「書類にない資材を使った可能性もあり、原因の特定には時間がかかる」と話す。

「目がかゆい」「頭が痛い」「吐き気がする」。同区教委が行った健康診断の結果、全児童のうち四十三人が体の不調を訴えた。他校のケースではあまりの症状のつらさから転校せざるを得なかった児童もいる。


教科書日干し・換気

地道な努力で対応

シックハウス症候群は接着剤や塗料に含まれる揮発性の有機化合物が原因とみられる。建材などだけでなく、教科書など印刷物の影響を指摘する声もある。文部科学省は昨年二月、すべての学校にホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼンの四種類の化合物について教室内での測定検査を義務付けた。



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